世の中の新築住宅やリノベーションでは、対面キッチンが大勢を占めていますが、各個人のライフスタイルをケアせずに、「おしゃれなトレンド」が一人歩きしている感じも否めません。画一化しているといってもいい状況ですよね。昔ながらの壁付けキッチンの良さを、もう一度見直してみてもいいのではないでしょうか。ダイニングとセットで考える、壁付けキッチンのスタイルを検証してみましょう。
1.独立タイプなら、料理に集中しやすい
独立したキッチンのよさは、料理に集中できることです。コミュニケーションしやすい対面式は、ネガティブに見ればコミュニケーションが誘発されやすいということでもあります。料理には、火にかけて様子を見ながらその間に何か別な下ごしらえをしたりと、作業の段取りには集中できる環境が必要なケースもあります。「ながら料理」できるというメリットは、料理をとにかく楽しみたい派からすれば、ちょと邪魔に感じるかもしれません。
2.ダイニングとセットで使いやい過ごしやすいを作ろう
さらにこの壁付けキッチンを、ダイニングテーブルと背合わせに一体化すると、料理→食事の動線がまったく無い、手間要らずなダイニングキッチンができあがります。いかにも昭和っぽい間取りで嫌われることの多いこのレイアウトですが、家族で集まって過ごす大半の時間がキッチンやダイニングになるのであれば、逆に過ごしやすく、コミュニケーションもとりやすくなります。お子さんおお手伝いもしやすくなりますし、リビングが別スペースに切り離されるので、応接や遊び場など、目的性をもったリビングを作りやすいというメリットもあります。
3.ダイニング=食事とは限らない
さらに少し視点を変えて、このダイニングテーブルを、作業用のデスクを兼用する、と捉えてみましょう。お子さんの宿題を見たり、調理の途中で使える便利なワークトップにもなってくれるかもしれません。ダイニング=食事だけする場所という、縛りにとらわれる必要はないのです。どういう風に暮らすのか、を考えたときに、ダイニングをキッチンを一体化させるこのレイアウトには、まだまだ可能性が広がっているように感じられます。
まとめ
壁付けキッチン+ダイニングのレイアウトは、
・調理に本気
・団欒はダイニング
・リビング=TVを見る場所、という訳でない
というライフスタイルの人には向いているのではないでしょうか。自宅のプランを考える際、一番「後から変更しづらい」のがキッチンなどの水周りです。じっくり検討してから、決めていくことが肝要ですね。